大納会の夜
みな家路に着いた。ふるさとに向かって出発だ。たまに嗅ぐ田舎の匂いはとてもいいものだ。再会の笑顔。古びたランプ。きしむ床。お線香の匂い。自由に駆けてくる犬。ぬくもりの時間がみんなを包む。
きょうも終わり。あしたが始まる。あしたが終わり、あさってが始まる。時間の流れは変わらない。人間の世界はおおみそか、お正月。テレビ特番、初詣。クマは冬眠。タンチョウは氷の世界、川に眠る。チョウはさなぎで冬を耐え、シカは必死に餌をさがす。植物は土の中から春を待ち焦がれる。いつもと変わらぬ時間。廻る命の営み。
あけおめメールも大いに結構。でも心の中で少しだけ命の平和と幸せを祈ろう。自分のことだけお祈りするのではなく、誰かの幸せを祈ろう。自分を生かしてくれている地球の恵みにも感謝のメールを打とう。
きょうは久々に仲間で飲んだ。予定していたわけじゃなく、明日も出勤する3人がなんとなくまとまった。自分にとっては何年ぶりか。お店は空いていた。昔とは違って感じる、どこか寂しげな雰囲気。変わったのは自分の方か。
みんな元気で。あなたも元気で。1年間お疲れ様、そしてありがとう。よいお年を・・・